外資系と言えばドライと思いますが、そうじゃないところも
あるようです。
日経ビジネスに、高級輸入車のアウディの記事が載っていました。
同社のベッシュ社長は毎朝オフィスを回り、社員に
挨拶と握手をして、社員とコミュニケーションを取って
います。
出張や、外出時以外は必ず行っており、一人一人の
社員の表情を見ながら、短く状況を確認しています。
なぜ、この様なことをしているのか?
ベッシュ社長が4年前赴任してきたとき、個人プレーが
多く、各部署のセクショナリズムがとても強いと
感じました。
事実、問題が起こり、
新車の発表の際、発注されたカタログの車両カラー
と、本社から輸入された車両カラーが違い、
カタログと展示車両のイメージの統一が成されない
まま、販売されることとなった。統一感は重要な
ポイントにもかかわらず。
そこで、社内全体の意識改革にベッシュ社長は乗り出した。
その一環として、この朝のセレモニー「握手と挨拶」
を始めました。
社内意識改革は他2つあり、「横串チーム」の編成、
「社内研修」の充実です。
「横串チーム」は、縦割り体制を崩し、社員がコミュニケーション
を活発に取れるようにします。具体的には、11人で8グループを
作り、終業後与えられたテーマを基に議論し、企画を立案します。
各グループには50万円の資金が与えられ、具体的実行もその範囲
であれば可能となります。
もう一つ、「社内研修」は、アウディのスローガンである、
[先進]を折り込み“ホーシュリンクの日”と名付けられ、
派遣社員も含む社員全員が、経営状況や販売目標等を念入り
に説明を受けます。そして、博物館を回り感性を磨いたり、
講師を呼んで接客を学んだり、新車を試乗したりして、
常に高い関心を全社員が持続出来るようにしています。
この意識改革は実を結び、逆風が吹き低迷を続ける輸入車
の中で、アウディは新車販売台数が1万6978台となり、
前年より8.8%増となっています。
最近よくアウディを見かけます。気のせいかなと思っていたら、
実際、かなり調子が良いようですね。そう言えば、Netなどで
車評なぞ読むと、アウディの評価がかなり高い。社員を大切
にした、地道な改革が実を結んだのでしょう。
会社を長期的に発展させたければ、何よりも社員を大切
にすることが基本だと、「日本でいちばん大切にしたい会社」
で読みました。しかし、現実は、ちっぽけな従業員には苦しい
環境で、時として、経営者はそれを楯として、理不尽な就業内
容を押しつけたりします。
やはり、環境の厳しさを越えて、具体的結果がすぐは見えない、
社員を大切にするしくみ作りは、無駄なことなのかなと考えて
しまいます。
しかし、今回の記事は、その暗く落ち込む思いを覆させて
くれ、組織のマネージメントの根幹は人の心であり、
それが何よりも重要な資産であると教えてくれました。
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